先日、あるギャラリーに行こうと思って最後の曲がり角を曲がったら、
なんとなく違和感があった。
あれ、曲がるところを間違えたかしら?と一瞬思ったけれど、
その先にはちゃんとギャラリーがある。
そう、角に立っていた建物がいつのまにか取り壊されていて、
見える風景が変わっていたのだ。
蔦の絡まるレンガ造りの小さな建物だった。
中に入ったこともなければ、開いているところをみたところもないけれども、
きっとこのお店の中ではいろいろな人が出会い、様々なことがあったのだろう。
嬉しい物語に、悲しい物語に。
たくさんの物語が想像できる素敵な建物だった。
残念ながら建物は無くなってしまったが、写真だけは残っている。
その写真を見ながら私は、物語を紡ぎ続けるのだろう。