le18.06.2016

子どもの頃、くちなしの甘い匂いが苦手だった。梅雨の重く湿った空気の中にあの甘い匂いが漂ってくると、一段と空気が重くなっていくような気がして、もう勘弁してくれと思っていたものだった。

大人になると好みも変わるもので、この時期だからこそこの甘い匂いがとても芳しく高貴なもののように感じられる。春でも夏でもだめ、湿り気と混ざりあうからいいのだろう。

五感は変化する。そしてその変化を自身が受け入れられることは、健やかだからなのだと思う。

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