le21.07.2017

森岡書店を後にして、沖潤子さんの展示を観に資生堂ギャラリーへ向かった。天井からかかっている作品たちが空調の風で揺れている。そのリズムがまるで呼吸のようで微睡みそうになる。抗うことなく微睡みに身体を任せると、胎内にいるような思えてくる。ちゃぷん、ちゃぷん。記憶の奥底からか、または太古の記憶からか、はるか昔に聞いたことのあるリズムが身体の中に蘇り、ずっとそこにいたくなる。漂っていたくなる。そして、何かの拍子にはたと気づいて身震いすると、今、在る世界がそこにある。そう、私は今を生きているのだと。

le21.07.2017

刺繍の展示を観に、森岡書店へ。アルファベットとそれにまつわるモチーフたち。小さくてとても可愛らしい。本を購入して何かに刺そうかと思ったが、いやいや、私の手元にはカロチャ刺繍のキットがあって暇をみつけてはそれを刺しているので、新しいものを刺す余裕はないはず、と思い直した。それに私の好みとは少し違う。冷静になれてよかった。何かを購入する際、初める際、この感覚はとても重要だと思うと。

刺繍や編み物、料理など、手を動かして何かを作るのはとても楽しい。小さく、そして静かな動作なのだが、それをしていると自分の中に集中することができる。頭の中がニュートラルになり、いろいろなアイデアが浮かんできて、それが面白い。忘れないうちにメモをしておくと、何かの時に役に立つ。きっと私は手を動かしながら考え、それを形にしていきながら一生を過ごすのだろうなぁと思っている。

le19.07.2017

名前は忘れたけれど、ネパールでいうところのナン。少し甘くて生地がサクサクしている。カレーに浸すとしっとりした食感になり、1枚で2度楽しめて、そして美味しい。調子にのって2枚頼んでしまったけれどもちょっと食べ過ぎたか。

この日、ピンホールカメラ用にレリーズを購入した。早速使ってみたくなり、何枚か長時間露光で食事風景を閉じ込めた。私にとってピンホールカメラは撮るというより時間を閉じ込めるものに近い。しのぶさんはピラティスの先生だがジャズダンスも踊っている。いつか彼女の踊る姿をこのカメラを使って閉じ込めたい。

le19.07.2017

弥生ちゃんがラホールから一時帰国しているので、夜ごはんを一緒に食べる。弥生ちゃんは高校の同級生なのだが、ピラティスの先生であるしのぶさんは弥生ちゃんと大学時代のサークルが一緒だったとか。そのことがわかったのは昨年のFacebookの投稿だった。世の中狭いねぇといいながら、今年は3人でしのぶさんオススメのネパール料理を食べた。

かくいう私も弥生ちゃんときちんとお話ししたの昨年の彼女の帰国時、共通の同級生を介して会った時が初めてだった。思春期の、それも一番濃い時代を同じ環境で過ごしたことは、やはり何かしらの共通項があるわけで、その時はなにもなくてもこうやって大人になってからでも仲良くなれる。生きている上で無意味なことは何一つない。そんなことを思った夜だった。

le17.07.2017

来月、松本で展示する写真をプリントした。グループ展、せっかくの機会なので何か新しいことにチャレンジしたいと思い、今回は手焼きプリントで展示することにした。観る側にとっては手焼きだろうが、ラムダだろうがどっちでも構わないだろうと思うのだが、最後まで自身の手をかけたいという私のこだわりなのだと思う。昨年から折をみて暗室に入り1枚のネガをじっくり焼いていたのだが、このように組み写真で焼くのは初めてのこと、トーンを揃えるのが難しかった。合計3枚焼いたのだが、最初の2枚は良い。ただ最後の1枚が疲れ果ててしまい、なかなか上手く揃わない。オーナーのイトウさんに手伝ってもらってなんとか無事に終了、いやはや疲労した。

今年年末に予定している個展は、手焼きプリントを展示したいと思っている。これは早めに準備しないとまずいな。3点のプリントが終わってまず思ったことはこのことだった。

le15.07.2017

久しぶりのボランティア活動はハイキングの付添い。ユガテという秩父にある集落へ知的障がいを持つ中学生、高校生、社会人と一緒に向かった。梅雨はどこに行ったのか?というくらいの夏空で、日差しがきつかったが、山の中に入るとその空気はひんやりとしていて、ほっと一息ついた。あまりの暑さで予定していたコースを歩かずピストンとなったが、こうやって自然の中に身を置くことはいいリフレッシュとなった。今度はもう少し涼しい時期に訪れたい。

暑さで疲れたのか、この日の帰りは電車で一駅寝過ごした。電車が駅に止まっても、見慣れている光景が目の前にない時のあの焦りようといったら!たった一駅なのにどうやって帰ろう?と頭の中の知識を総動員している自分がいたことに、笑わずにはいられなかった。

le14.07.2017

由起さんのところに展示を観に。彼女のところに行くときの差し入れはいつもミカドコーヒーのモカソフト。自分が食べたいのももちろんあるが、やっぱり美味しい。初めて食べたのは軽井沢で、モカソフトってなに?とうきゃうきゃしていた私を見たキャンプの先輩が食べに連れて行ってくれたっけ。残念ながらその時に使ったキャンプ場は別のものになってしまったが、思い出だけは色褪せずに私の心の中にある。

今日はまめの誕生日、7歳になった。るうは保護犬なので誕生日がわからない。大抵のおうちでは引き取った日にしているという話を聞くが、うちはまめと同じ日にしようと決めた。これなら絶対忘れない。3歳になった。大きな身体で子犬のようにいたずらし、じゃれてくる。顔もだいぶ女の子らしくなったのではないかと母は内心思っている、のだが。