その柔らかさに、その清らかさに、その透明さに。
心奪われ、ただただ立ち尽くす。
2014年5月27日(火)から6月1日(日)までルーニィ247・フォトグラフィで開催されていた「今年のさくら」が無事に終了しました。
ご来場いただいたみなさま、メッセージを頂いたみなさま、どうもありがとうございました。
桜より梅派な私がこの展示に出展するにあたり、
桜のどういうところが素敵だと思う?と何度も何度も自分に問い返しました。
ソメイヨシノが咲いている姿を見ても、綺麗だとは思うし、
あぁ、春がやってきたと思うし、お花見したいなと思うのだけど、
なぜか心の中に引っかからず、残らない…。
出展するため、写真も撮ってはみたのだけど、なんとなくピンとこない…。
う〜ん、困った。
そうこうしているうちに、だんだん心の奥底から浮かんできたのは、
八重桜の柔らかく優しいフォルムと、光が透けて輝く青葉。
そうそう、毎年氏神さまに植えてある八重桜の下で、
口をあんぐり開けて、見惚れていたっけ。
幹がとても立派で太く、いい枝振りで、
生命感に溢れていると同時に、
お参りする私たちを見守ってくれている、優しい八重桜、2本。
そうだ、この桜にしよう、この桜を撮ろう!!
と、カメラに収めた一枚がこの写真です。
今回もプリントはプルントの小林さんにお願いしました。
透明感を出したいと伝えたところ、
局紙なら艶感もでていいんじゃない?ということだったので、
初めてその紙を使用してみました。
画面で見るより少し黄色がかった色でプリントされていたのですが、
とても綺麗な作品に仕上がっていて、私自身が驚いてしまいました(苦笑。
またギャラリー主の方から、
ゲストで参加なさっていた熊谷聖司さんから、
「いいね、綺麗だね」という感想をいただいたというお話を伺い、
とっても嬉しくなってしまいました。
ありがとうございます。
展示を機会に、普段自分が向き合わないもの、今回は桜ですが、と
向き合った時間は、私にとって宝物となりました。
そして、改めて
「世界は美しいもので満ちあふれている。」と
気づかせてくれた展示となりました。