2015年5月31日のてしごと、「いちごジャム」。
前日、母から電話がかかってきた。
「いちごを買っておいたから、都合のいいときに取りにいらっしゃい。」
ありがとうと素直に喜ぼうと思ったのだが、
いや、待てよ、何かが違うと心のどこかでブレーキがかかった。
ん?昨シーズンもこんなことがあったよなぁ。
えっ、なんだっけ、なんだっけ?
あれ、これはもしかして、もしかしたら……。
ある瞬間、ピンっ!ときた。
そうだ、母がいう「いちごを買っておいたから」は、
このいちごでジャムを作って持ってきてねという意味だったのだ。
あぁ、なんてわかりやすい人なのだろう。
私はこの母の単純さを愛してやまない。
そして、母の策略にまんまとはまり、
いちごジャムを作るためにせっせと手を動かしている私もやっぱり単純で、
なんだかんだいっても、この人の血を引いているのだなと思えてならなかった。