2015年6月12日のてしごと、「梅シロップ」。
8年前、私が初めて行った梅しごとはこの「梅シロップ」。
初めて作った時の味があまりにも新鮮で美味しくて、
それから毎年同じレシピで必ず作っている。
梅シロップを作っている時、なぜか育てているという感覚が沸き起こってくる。
1日2回、朝と晩、梅からでた水分で、
瓶の底に固まってある砂糖をえぐるように瓶を振る。
この部分の砂糖が溶けますようにと、何度も何度も腕の力を振り絞って、繰り返し瓶を振る。
一度は溶ける、けれども次に降る時はまた固まっている。
けれどもその固まる量が少しずつ少しずつ減っていき、
いつしか砂糖は梅に溶け、そして梅シロップが出来上がる。
その過程が、砂糖が溶けきるまでの期間が持つ期待感が
私にとって育てているという感覚に近いのかもしれない。
ここまで楽しく育てた梅シロップだが、1ヶ月程度で飲みきってしまう。
もう少し飲みたいと瓶をのぞいてみるが、残念ながらもう手元に残っていない。
そのため毎シーズン、今年こそ複数本漬けようと思うのだが、なぜか1シーズンに1本で終わる。
それはもしかしたら、今年も1本育てきったという達成感に私自身が満足しているせいかもしれない。