2015年6月22日のてしごと、「黒糖梅ジャム」。
ジャムを作れる分だけの砂糖が今うちにあるかしら?と
うちの中を探していたら、
ちょうど黒糖があったので、甘味を黒糖にすることにした。
うちにあるもので作る。
これが私のてしごとの基本ルールだ。
黒糖を入れた瞬間、
黄色くなるまで追熟させた梅の色は全て綺麗に消え去った。
あぁ、もったいないことをしたなぁと黒糖を入れてから後悔した。
あの沖縄紅型でよく見られるような黄色は
やはり梅でしか出せないもの、その色を殺してしまったからだ。
けれども煮詰めていくうちに、
漆黒の中から何かが艶やかに光リ始めた。
こってりとしたなんとも言えない風合いが鍋の中で際立ち始めた。
黒糖と混ざり、馴染むことで、
梅自身が持つ美しさが表面に現れた瞬間だった。
この美しさが見え隠れし始めた時、
私はようやく黒糖で梅ジャムを作ってみてよかったと思えた。
初めて作った黒糖梅ジャムには改善するところがまだまだたくさんある。
それでも私はこのジャムを私のジャムと胸をはっていうことができる。
愛しい人たちに食べてもらいたいなと思う。
そして、このジャムがこれからどんな過程を経て、最終的な味はどうなるのか。
その経過を私自身が楽しんでいきたいと思う。