バナナマフィン

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2015年5月19日のてしごと、「バナナマフィン」。

先週購入したバナナがいい感じに熟してきた。

これ以上置くと熟れすぎてしまうから何か作らないと!

バナナを使ったお菓子の私の定番「バナナブレッド」はつい最近作ったばっかりなので、

できれば違うものがいいなと思い、バナナマフィンを作った。

ちょっと硬めの食感が欲しいからやっぱりくるみを入れようかなと思いつつも、

それでは「バナナブレッド」と同じになってしまうので、私にとってはあまり新鮮味がない。

何かいいものはないかなとうちの中を見渡してみると。

GW中うちに泊まっていた友人から宿代として(笑)いただいたカカオフレークがあった。

カカオフレーク。苦味はあるが、食感はくるみより硬く、細かい。

けれども私の思い描いているマフィンが焼きあがるのではないのだろうか?と適量を生地の中に入れた。

この適量を決めるのは難しいけれども、

これくらいはどうだろう?という量は、私の感覚が知らず知らずのうちにわかっているはず。

そして、この食感を最大限楽しむために、バナナはかなり粗めに潰す。

柔らかさの中に、ピンと引き立つ苦味のアクセント。

今私が食べたい「バナナマフィン」はこうやって作り上げられる。

そしてこの作り上げる工程こそが、私がてしごとを愛してやまない理由の一つなのだと思う。

花開く時を待ちながら。

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花を買う時、できるだけ蕾のものを選ぶようにしている。

花開いているものも確かに綺麗だし美しい。

何より一気に家の中が華やぐ。

けれども私は、花がだんだん開きつつある姿を、

毎日変化する形を眺めたいと思っている。

たとえそれが盛りを過ぎ、枯れゆく姿であっても、

その気持ちに変わりはない。

たとえ短い時間であっても、私に寄り添ってくれたもの。

その一つ一つを大切にして暮らしていきたい。

みずみずしいものを。

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みずみずしい写真展のDMをいただいたので、

みずみずしい「Carotte la paix」を持ってオープニングに伺った。

材料の一つにヘーゼルナッツオイルがあったが、

売っている店は知っているのだが、あいにく私の近所にある店舗では売っていなく、お取り寄せになるとのことだった。

以前の私なら材料が全部揃わないのなら違うものを作ろうと思ってしまっていたが、

なぜだかこの写真展にはこの「Carrot la paix」が一番ふさわしいような気がしてならず、

ヘーゼルナッツオイルの代わりに、うちに常備してあったえごま油を使って作り上げた。

最近になってようやく材料が全部揃わなくても、他のもので代用することが許せるようになってきた。

それはもしかしたら融通がきく大人になったということだろうか?

そうだとしたらそれは全く悪いことではなく、

今よりさらに自由になるための一歩、そんな気がしている。

みずみずしい写真展は、中目黒にあるPOETIC SCAPEで6月14日(日)まで開催されている

エレナ・トゥタッチコワ展『After an Apple Falls the Tree, There is a Sound』

ご興味のある方はぜひ!

バナナブレッド

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2015年5月11日のてしごと、「バナナブレッド」。

バナナブレッドの作り始めは、バナナを熟成させること。

買ってきたばかりのバナナはあまりにもフレッシュすぎて、

出来上がりの味が爽やかになりすぎる。

そのまま常温で何日か置く。この時期だと1週間前後か。

熟成が始まると、熟したバナナの甘い香りが広がる。

バナナの皮が日増しに黒くなっていく。

あともう少し、あともう少し……。

毎日、毎日、バナナとにらめっこ。

とそうこうしているうちに、バナナブレッドにするための一番美味しい時期は過ぎ去り、

潰しながら、あぁ、あと1日早かったらと後悔することも多々ある。

今回は少し遅すぎた。金曜日、もしくは土曜日がベストだったかも?

幾度となく繰り返し作っているバナナブレッドだが、

バナナの熟成時期の見極めに関しては、まだまだ修行が必要だ。

収穫

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4月下旬に購入した鉢植えのラベンダーが、

ここ数日の暖かい日差しのおかげで一気に花開いた。

下からは新しい花芽や脇芽がどんどん出始めていたので、

咲き誇っているものは収穫しようと思い、鋏をもってベランダにでた。

脇芽のその少し上で、ぱちん、ぱちんと鋏を入れる。

ラベンダーの爽やかな香りがあたり一面ふわりとひろがる。

その空気を吸い込んだ私の心はどんどん静かになっていき、

収穫するという作業に一段と集中していく。

気がついたらラベンダーの大きさは一回りも二回りも小さくなっていて、

次は私が花咲こうと、新しい花芽の存在感がぐっと増していた。

収穫したラベンダーは、もう少しフレッシュな香りを楽しもうと瓶にいけた。

いちごのジャムとムース

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2015年5月4日のてしごと、「いちごのジャムとムース」。

市場にようやく小粒のいちごが出回り始めた。

このいちごを見つけたら、やっぱりジャムを作りたくなる。

ヘタをとって洗った後、鍋の中に砂糖とともにいれて、一晩おく。

朝起きて鍋の蓋を開けてみると、砂糖は見事に消えてなくなり、

透き通ったガーネット色をした煮汁となってそこに在る。

うっとりするほど美しい。

鍋を火にかけるとすぐに台所中が芳しい華やかな香りに包まれる。

ことことことこと30分、さらさらしていた煮汁がいつしか粘りを持ち、

果肉の赤さを一層引き立たせるかのようにまとわりつく。

深みのあるガーネット色、さてさて、どうやってより一層ひきたたせようか?

5日に遊びに来る海外からの友人のためにつくったいちごのムースにかけるのはどうだろう?

乳白色のピンクに透き通ったピンク、その上に絡まる深いピンク。

うん、完璧だ。

甘夏のパウンドケーキ

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2015年5月2日のてしごと、「甘夏のパウンドケーキ」。

先日作った「土佐文旦のパウンドケーキ」と同じく、卵は別立て、

少しの間この手順で作り、しっかりと自分のものにしていきたいと思っている。

パウンドケーキの味見をする時は、切れ端を食べる。

少し硬めに感じることもあるが、あまり気にしたことはない。

作り手の私だけが食べられる、大事な大事な一切れ。

どんな風に焼き上がっているか、そのことを楽しみに口にする。

今回は無塩バターを使い、粗塩をひとつまみ入れたせいか、

バターの風味がものすごく豊かだった。

口の中にはいるとふわりとバターが香り、

そしてその後に甘夏のマーマレードのほろ苦さがやってくる。

うん、初夏の味、生地もしっとり、どんな飲み物にも合いそうだ。

レシピにはホイップクリームを添えてと書いてあったが、まだこれは試してみていない。

いつかやってみようと思っているが、ホイップクリームを作るのが、うん、少し面倒臭そうだ(笑。

けれども、きっといつの日かパウンドケーキの隣に添えられているのだろう。

バナナブレッド

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2015年4月29日のてしごと、「バナナブレッド」。

両親と妹夫婦と晩ご飯を食べることになり、

デザートをどうしようかな?と考えていたところ、目の前にはちょうど熟したバナナがあった。

もうこれはバナナブレッドを作るしかないよなと思い、バターを室温に戻した。

気温はすっかり春めいているのに、焼き菓子を作る私の感覚はまだ冬のまま。

バターが硬いうちにくるみの下焼きをしようと思っていた頃には、バターはすっかり柔らかくなってしまっていた。

ここで作り始めないともっともっと柔らかくなり溶け始めてしまう。

しょうがない、今回はくるみはなしにしよう。私は作業を開始した。

けれども心のどこかでは香ばしさが欲しいなぁと、

ちょっと悔しい思いをしながらバター、砂糖、卵を擦り合わせていた。

小麦粉を入れるちょっと前のタイミングで、ぽんと閃いた。

そうだ、全粒粉を少し入れてあげよう!そうしたらいつもと違った香ばしさが出るかもしれない。

全粒粉を入れることによって、生地は少し硬く重くなる。

けれども最後に混ぜるバナナをいつもより少し小さくなる様につぶすことで水分を出し、

いい感じの生地の柔らかさと滑らかさを目指す。

焼き上がりはいつもよりちょっとだけ粉の味が強いが、バナナの味を消していることは全くない。

この生地にくるみをいれるのもありだなとか、生地が強いのでレーズンをいれるのもいいかもと、

次に作るバナナブレッドに向け新たな構想を練っている。

その先の形

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4月27日にダイニングテーブルに飾る花を買った。

淡いピンクのラナンキュラスにしようかと迷ったが、

少しシックに紅茶色のバラを選んだ。

そのバラの開ききった時の形、その形が形容しがたいほど美しく、

その開きゆく時を一緒に過ごし、見つめ続けたいと思ったからだ。

ちょうど入荷したての同じバラがあり、

開いたものと蕾のとどちらがいいか聞かれ、蕾のものを2本購入した。

色に惹かれて、匂いに惹かれて、形に惹かれて花を選ぶ。

その選ぶ理由の一つに、その花の行き着く形に惹かれてというものがあってもいいのではないか?

そんなことを考えながら、このバラの開きつつある様を私はじっと眺めている。

甘夏のマーマレード

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2015年4月25日のてしごと、「甘夏のマーマレード」。

最後までゆるくするか、固くするか迷ったけれど、

とろんとした仕上がりにしたいなと思い、その中間地点に落ちるように火を止めた。

トーストにも塗れる、ヨーグルトにも入れられる、

もちろん皮だけ取り出してパウンドケーキにも入れられる。

どんなシチュエーションでも使える万能選手に仕上げてみた。

自分で作るということは、作ったものをその先どうするか?

そこを考えることはやっぱり大事であり、醍醐味でもある。

作りたいから作るも確かに楽しい。

ひたすら手を動かすことに没頭すればいいし、それを望んでいる時もある。

けれども、その先を考えることによって、作るものに深みが増すのではないか?

私はその考えるということにスポットを当て、

もっともっとていねいに取り組んでいきたいと思っている。