細川亜衣著『野菜』

2週間にわたった修了展が昨日終了した。あっという間だったなと思うと同時に、これでようやく一休みできるとほっとしている。これから来年末の個展までひっそりと潜んで作品を作ろうと考えているところだ。
今回の展示は、これからは食べ物や料理をモチーフに作品を作っていくと決意表明となるよう構成した。そんな記念すべき展示を多くの方が観てくださり、また気にかけてくださったことをとても嬉しく思っている。この場を借りてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。
帰り道、個展会場である古本屋さんに顔をだし、次の個展はこういうものを飾りたいのだけどと今回の作品の中から1点、一番気に入っているものをみてもらった。「うん、いいんじゃない?」と言ってもらい、嬉しかった。「今度は文章も一緒に展示してみたら?」と提案され、ちょっとその場で考えた。脳裏に浮かんだのは、細川亜衣さんの「スープ」という本だった。小説のように流れるレシピとエッセイ、そして在本彌生さんがハッセルブラッドで撮影した写真。料理本とは思えない、ざらつきのある紙で作られた本。あとはいろいろな方の献立日記。細川さんはもちろん、沢村さん、茨木さん。高山さんもそれに近いかもしれない。
例えば私の献立日記を展示するのはどうだろう?ノートブックをそのまま置くのもありだ。この文章のような軽い読み物みたいなものがあってもいい。写真とはなれすぎないようなものと、思いっきりはなしたものと。そんなことを考えながら、家路についた。
古本屋で細川亜衣著『野菜』を購入した。「次は『野菜』なのよ」と綺麗にほほえんでいる彌生さんがふっとよみがえった。そういえば、フィルムで食べ物や料理の写真を撮ってみようと思ったきっかけは、彌生さんの『スープ』の写真だったけ。大丈夫、私が進んでいく方向はこれでいい。

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