バナナブレッド

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2015年5月11日のてしごと、「バナナブレッド」。

バナナブレッドの作り始めは、バナナを熟成させること。

買ってきたばかりのバナナはあまりにもフレッシュすぎて、

出来上がりの味が爽やかになりすぎる。

そのまま常温で何日か置く。この時期だと1週間前後か。

熟成が始まると、熟したバナナの甘い香りが広がる。

バナナの皮が日増しに黒くなっていく。

あともう少し、あともう少し……。

毎日、毎日、バナナとにらめっこ。

とそうこうしているうちに、バナナブレッドにするための一番美味しい時期は過ぎ去り、

潰しながら、あぁ、あと1日早かったらと後悔することも多々ある。

今回は少し遅すぎた。金曜日、もしくは土曜日がベストだったかも?

幾度となく繰り返し作っているバナナブレッドだが、

バナナの熟成時期の見極めに関しては、まだまだ修行が必要だ。

いちごのジャムとムース

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2015年5月4日のてしごと、「いちごのジャムとムース」。

市場にようやく小粒のいちごが出回り始めた。

このいちごを見つけたら、やっぱりジャムを作りたくなる。

ヘタをとって洗った後、鍋の中に砂糖とともにいれて、一晩おく。

朝起きて鍋の蓋を開けてみると、砂糖は見事に消えてなくなり、

透き通ったガーネット色をした煮汁となってそこに在る。

うっとりするほど美しい。

鍋を火にかけるとすぐに台所中が芳しい華やかな香りに包まれる。

ことことことこと30分、さらさらしていた煮汁がいつしか粘りを持ち、

果肉の赤さを一層引き立たせるかのようにまとわりつく。

深みのあるガーネット色、さてさて、どうやってより一層ひきたたせようか?

5日に遊びに来る海外からの友人のためにつくったいちごのムースにかけるのはどうだろう?

乳白色のピンクに透き通ったピンク、その上に絡まる深いピンク。

うん、完璧だ。

甘夏のパウンドケーキ

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2015年5月2日のてしごと、「甘夏のパウンドケーキ」。

先日作った「土佐文旦のパウンドケーキ」と同じく、卵は別立て、

少しの間この手順で作り、しっかりと自分のものにしていきたいと思っている。

パウンドケーキの味見をする時は、切れ端を食べる。

少し硬めに感じることもあるが、あまり気にしたことはない。

作り手の私だけが食べられる、大事な大事な一切れ。

どんな風に焼き上がっているか、そのことを楽しみに口にする。

今回は無塩バターを使い、粗塩をひとつまみ入れたせいか、

バターの風味がものすごく豊かだった。

口の中にはいるとふわりとバターが香り、

そしてその後に甘夏のマーマレードのほろ苦さがやってくる。

うん、初夏の味、生地もしっとり、どんな飲み物にも合いそうだ。

レシピにはホイップクリームを添えてと書いてあったが、まだこれは試してみていない。

いつかやってみようと思っているが、ホイップクリームを作るのが、うん、少し面倒臭そうだ(笑。

けれども、きっといつの日かパウンドケーキの隣に添えられているのだろう。

バナナブレッド

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2015年4月29日のてしごと、「バナナブレッド」。

両親と妹夫婦と晩ご飯を食べることになり、

デザートをどうしようかな?と考えていたところ、目の前にはちょうど熟したバナナがあった。

もうこれはバナナブレッドを作るしかないよなと思い、バターを室温に戻した。

気温はすっかり春めいているのに、焼き菓子を作る私の感覚はまだ冬のまま。

バターが硬いうちにくるみの下焼きをしようと思っていた頃には、バターはすっかり柔らかくなってしまっていた。

ここで作り始めないともっともっと柔らかくなり溶け始めてしまう。

しょうがない、今回はくるみはなしにしよう。私は作業を開始した。

けれども心のどこかでは香ばしさが欲しいなぁと、

ちょっと悔しい思いをしながらバター、砂糖、卵を擦り合わせていた。

小麦粉を入れるちょっと前のタイミングで、ぽんと閃いた。

そうだ、全粒粉を少し入れてあげよう!そうしたらいつもと違った香ばしさが出るかもしれない。

全粒粉を入れることによって、生地は少し硬く重くなる。

けれども最後に混ぜるバナナをいつもより少し小さくなる様につぶすことで水分を出し、

いい感じの生地の柔らかさと滑らかさを目指す。

焼き上がりはいつもよりちょっとだけ粉の味が強いが、バナナの味を消していることは全くない。

この生地にくるみをいれるのもありだなとか、生地が強いのでレーズンをいれるのもいいかもと、

次に作るバナナブレッドに向け新たな構想を練っている。

甘夏のマーマレード

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2015年4月25日のてしごと、「甘夏のマーマレード」。

最後までゆるくするか、固くするか迷ったけれど、

とろんとした仕上がりにしたいなと思い、その中間地点に落ちるように火を止めた。

トーストにも塗れる、ヨーグルトにも入れられる、

もちろん皮だけ取り出してパウンドケーキにも入れられる。

どんなシチュエーションでも使える万能選手に仕上げてみた。

自分で作るということは、作ったものをその先どうするか?

そこを考えることはやっぱり大事であり、醍醐味でもある。

作りたいから作るも確かに楽しい。

ひたすら手を動かすことに没頭すればいいし、それを望んでいる時もある。

けれども、その先を考えることによって、作るものに深みが増すのではないか?

私はその考えるということにスポットを当て、

もっともっとていねいに取り組んでいきたいと思っている。

BGMは出来上がりの味を左右するか?

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うちにあった最後の甘夏でマーマレードを作ろうと思い、

先ほど下ごしらえを完了した。

ここから煮込むまでの間、数回水を替え、明日の夜仕上げるつもりだ。

柔らかめにしてトーストに塗るか、

固めにして刻んでパウンドケーキの中に入れるか。

まだどのように仕上げるか決めていないけれども、

このGW、我が家にやってくる人たちのために、

クリームチーズとともに食卓にあがるのは間違いないだろう。

最近はよくCDをかけながらてしごとを行っている。

今回選んだCDはナット・キング・コールの歌をピアノジャズにアレンジした

Marcus Roberts Trioの『Cole after midnight』。

さて、出来上がりの味はこのCDのように甘くハッピーになるのだろうか?

檸檬のマーマレード

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2015年4月12日のてしごと、「檸檬のマーマレード」。

夜中にマーマレードを作り、一晩味をなじませるためにそのまま冷ます。

朝、蓋を開けた時、一体どうなっているのだろうか?

その瞬間に毎回必ずと言っていいほどドキドキする。

ゆるくない?かたくない?

ちょうどよくぷるんとなっている?

へらで崩したらゆるいゼリーみたいな感じに出来上がっている?

私にとって自分好みのマーマレードを作れるかどうかは、

どれくらいまで煮詰めたか、それに尽きる。

足りないと水っぽくなる、やりすぎると固くなる。

それは経験を積んだからといって自ずと時間が決められるものではなく、

その都度使う果物と対話し、自分の感覚、直感を信じて煮詰めていくしかない。

これくらいなら?という状態の煮汁を何度も何度もたらしてみて、

冷めた時の固まり具合を想像する。

これで大丈夫、あともう少し。

その塩梅と毎回毎回格闘している。

そして、答えなどでるはずがないその格闘があまりにも楽しいので、

私は何度も何度も繰り返し同じ果物を使って、

マーマレードを作っている。

土佐文旦のパウンドケーキ

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2015年4月12日のてしごと、「土佐文旦のパウンドケーキ」

先日『すてきなあなたに6』大橋鎮子編/暮らしの手帖社を読んでいた時に見つけたレシピで焼き上げたパウンドケーキ。

レシピでは夏みかんの砂糖漬けを使っていたけれども、

ちょうどピールみたいな土佐文旦のマーマレードを先日作ったので代用した。

パウンドケーキを作る時、私はいつも卵を卵黄・卵白を一緒に入れていたのだけれども、

このレシピでは卵白をメレンゲ状にして別立てにして、ベーキングパウダーは使用しない。

どんな感じに焼きあがるのかなと興味を持ち、作ってみた。

外身はかりっと、中身はふんわり柔らかい感じに焼きあがるのかと思っていたら、とんでもない。

確かに外見はかりっとしていたが、中身はとてもきめ細かいのに、しっとり、ずっしりしている。

その中にふわりと香る土佐文旦、酸味と苦味が一緒に口の中にやってくる。

たまらない。

中に入れる柑橘類を変えることで何通りの味が楽しめそうなパウンドケーキ。

これからの季節、何回も焼き上げそうな予感でいっぱいだ。

檸檬

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春から初夏にかけて柑橘類を使ったマーマレードを作ることが多いです。

その中でも檸檬のマーマレードは特別な一品。

匂いの爽やかさ、華やかさ、

食べた時の苦味と甘酸っぱさ。

私の中では檸檬に勝るものはなく、大好きなマーマレードなのです。

トーストに塗って、ヨーグルトに入れて、ケーキに添えて。

さてさて、今回はどうやって食べましょうか?