le30.04.2017

るうとまめの毎日の散歩道。今月始めに比べると、光が強くなってきた。眩しくて目が開けられない。じりじりと肌にも刺す。そろそろ日焼け止めが必要かもと思うのだか、ついつい忘れてしまう。いつものことね。

le29.04.2017

写真集食堂「めぐたま」でこの企画展のキュレーターであるポリーヌさんの話を聞いてから、『ソール・ライター』展へ。縦位置、ナビ派、そして浮世絵。全てのことが先週観た『BIBLE』、『広重ビビッド』と繋がり、点と点が線になった。こういうことはなかなかない、これは偶然ではなく必然だ。

彼の名を一躍有名世に知らしめた写真集『EARLY COLOR』によせてプリントされた写真たちは、赤が言葉にできないほど美しく、画面を引き締めていた。何度も通いたくなる企画展、こういう展示に出会えることはなかなかない。

le27.04.2017

3月にオーダーしたパンツが出来上がったと連絡があったので、ギャラリーまで取りに行く。淡いピンクに空色のポケット。とりわけ予定を入れていない来週からの長期休暇にたくさん履いて、肌になじませよう。

それにしても陽が延びた。17時を過ぎても、まだまだ明るい。

le26.04.2017

友人の展示を観に行く。はじめて降りる駅、何線に乗って行けばいいのか、乗って帰ればいいのか、真剣に調べる。普段自分の行動範囲内にないところならなおさらのこと。そんなに遠くはないのにね、ドキドキした。

彼女の写真は冷ややかなトーンでまとまっていて、それは山間にある湖の水面のようだった。

 

le24.04.2017

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会社近くの桜並木、「そめいよしの」の中にぽつりぽつりと八重桜。

桜は八重、もしくは葉桜が好みな私は、その植わっている場所に立ち、しばし眺める。そろそろ花の時期も終わる。また来年、この場所で眺められることを切に願う。「またね」と別れ、ちゃんとまた再会できるということは奇跡に等しいのだから。

 

le23.04.2017

帰る途中、彼女の家に寄り、お線香をあげさせてもらう。彼女の魂は大好きな場所へと思う存分飛び回っていることだろう、遺影だけが彼女がここに住んでいたことを教えてくれた。

この土地と素敵なご縁を結べたこと、そして死に際してたくさんのことを私に教えてくれた。私と友だちになってくれてありがとう。「またね!」と別れて、また会えることは奇跡だ。

le23.04.2017

新潟市美術館で、「広重ビビッド」を観る。室内全面に繰り広げられる縦位置は、昨日の2000枚の写真集が思い出される。かちっ、かちっと音を立てたようにはまる縦位置は、余白あふれる横位置と違い、観る者に適度な緊張感を与え、それがまた心地いい。そして広重は引き算、北斎は足し算。

前川國男氏の遺作となるこの館、タイル地に空と緑が水面のように写り、コンクリートには気づかれないようにひっそりと木の木目が模様されていた。2月に彼女と訪れた美人林もこのように新緑の季節を迎えたことだろう。

le22.04.2017

白の光の写真を見るたびに、「回心して福音を信なさい」と空から身体の中にメッセージが飛び込んだ。それは写真集のタイトルが『BIBLE』だからか、四旬節が終わったばかりだからか、それとも彼女の大好きな「白」に反応したからか、さっぱりわからない。けれどもこういうことがあったということは覚えておこう。

友人二人がにこやかに談笑していた。お互い同士は初めて会うが、二人とも彼女を知っている。その二人が偶然にも同じ時間帯に同じ写真集を見た。やっぱり彼女は「ここ」にいると思った。世界は美しい。きてよかった。